エロノベル脳ジェネレーション

TL小説ばっかり読んでるママです

エロノベルの矛盾を解消するには

 ブログを書くのに飽きて久しぶりの投稿となりました。お元気ですか。私は相変わらずエロ小説を読む傍ら子育てしてます。

 いきなり表題についてですが、エロ小説には「好きな人に無理やり…」という状況がよく出てきます。ヒロインが好意を持つ男性に無理やりされて嫌がるという例のあれです。特にTL小説においては、行為を強いる男性キャラがヒロインに対して強い愛情を持っているのがお決まり。大好きな大好きなヒロインに対して、男性キャラは拉致監禁強制猥褻等々人権侵害行為の数々を働くわけです。好きな人に嫌われちゃうかもしれないのに変だよね!矛盾してる!なんでそんなに頭がおかしいことするのかしら?という男性キャラへの当然の疑問に対して、TL小説は今まで色々な答えを用意してくれました。近親相姦の葛藤で頭がおかしくなったとか、復讐相手の娘を好きになって頭がおかしくなったとか、虐待されて育ったから頭がおかしくなったとか…。私はそれらの答えに満足しながらも、奥歯に小骨が挟まったような違和感を捨てきれなかった…。でも朗報です。それが昨日読んだTL小説で、見事解消されました~!その答えは「男性キャラが人間じゃないから頭がおかしい」というもの超納得!人間の情緒が通じないから平気で好きな子に嫌がらせするわけかあ、な~るほどなあ! 

エロティクス・カイザー 買われた姫は皇帝の子を孕む【特典短編付き】 (ジュエル文庫)

エロティクス・カイザー 買われた姫は皇帝の子を孕む【特典短編付き】 (ジュエル文庫)

 

  ド直球な表紙とタイトルのため、読むのを躊躇われるかもしれません。(私は常日頃こういう小説を平気で読んでいます)簡単にご紹介します。
 世界観はSF寄りなファンタジー。独立自治区的なスラムで暮らす被差別少数民族のお姫様アルファナちゃんがヒロイン。アルファナちゃんの暮らす国は、魔法の存在する世紀末エログロ階級社会。ある日、記憶喪失のイケメンをスラムで拾い、いい仲になる。スラムが国軍の侵攻に遭い、民族離散。アルファナちゃん奴隷になる。アルファナちゃんを買ったのは記憶を取り戻したイケメン。何とイケメンはこの国の皇帝様。独立戦争に勤しんでいたアルファナちゃんにとって皇帝様は民族の敵。ヒロインは皇帝様に行為を強いられ超嫌がる。

 ここまでだと超よくあるやつ~。それが「皇帝様が人間じゃなくて人造人間(魔導人形)」という設定によって、段々と王道からずれていくのです!

 皇帝様は人造人間なので、人の気持ちが分からず加減を知らない。だけどアルファナちゃんと交流するうちに程度を覚える。アルファナちゃんは再び心を開く。「民族迫害もうやめて」と頼むと、皇帝様に「それは仕様設定で出来ない」的なことを言われる。皇帝様は偉そうに見えて実は哀れな機械人形。国家の意志決定をしてるのは皇帝様ではない。いったい誰がこの国を支配してるのかしら?という謎や、途中皇帝様が管理者権限によりリセットされアルファナちゃんのこと忘れちゃったりだとかして、最後まで読者をやきもきさせてくれます。

 冒頭のストーリーラインは王道の、お姫様が侵略国の王にご無体されちゃう~というもの。ヒロインは最初「仇敵を好きになること」に葛藤。皇帝様にほだされると今度は「二人の愛が社会を変えるかもしれない」と怯え、更に「機械と本当に愛し合うことができるのか」と葛藤する。このようにヒロインの葛藤が変遷していきます!これを濃厚な触手エロシーンを挟みながらやってのけるのです!お見事!脱帽!伊藤計劃とか小林泰三っぽい雰囲気の暗いSFエロ小説でした。

ちなみにヒロインが人間じゃなくてヒーローがやきもきして頭おかしくなるバージョンもあります。わーい。 

エロティクス・エンペラー 男装の巫女は帝王の手に堕ちる (ジュエル文庫)

エロティクス・エンペラー 男装の巫女は帝王の手に堕ちる (ジュエル文庫)

 

 

 

「無理やり」が好きなのは魂が穢れてるから…?

 女性向けAVの人気ジャンルは「イチャイチャ」と「好きな人に無理やり」だそう。週プレに書いてありました。

女性に大反響のアダルト動画サイトでわかった、彼女たちが望む“無理やり”“そんなつもりじゃ…” - オトコ - ニュース|週プレNEWS[週刊プレイボーイのニュースサイト]

 TL小説も同じ傾向だと思います。
 「好きな人に無理やり」というのは、無理やりすぎれば「ひどい!!」となって読者の不興を買い、優し過ぎれば「これ合意じゃん!」となって欲望に応えられない、非常に難しいシチュエーションです。最近読んでる槇原まき氏はそこらへんのさじ加減がうまい作家さんだなと思いました。

極上御曹司の裏の顔 (エタニティブックスRouge)

極上御曹司の裏の顔 (エタニティブックスRouge)

 

 ヒロインの真白ちゃんは大手建設会社で働くOL。建設現場から上がる写真を確認して進捗管理するのが主な業務内容(ここの描写が細かくて良い)。ある日職場に、三年前ワンナイトラブした秀二さんが偶然上司として赴任。真白ちゃんは彼に強引に迫られ関係を持たされる。首輪つけられたりなんやかんやあってハッピーエンド。

 真白ちゃんは、当初秀二さんに迫られて「よく知らない人だし強引すぎて嫌」という理由で拒絶する。秀二さんはイケメンエリートサラリーマン様ではあるのだが言動は変態的だし俺様だし、拒絶するのもまあ無理はない。しかし実は真白ちゃん「イヤイヤ」言いながら内心はめっちゃ喜んでいた。安心。しかも「イヤイヤ」は物語中盤までやってくれるのでありがたい~。

 同じ作家だけど、こっちはもっと無理やり感がありました。

王太子の愛檻 エバープリンセス

王太子の愛檻 エバープリンセス

 

 森で暮らすヒロインが王子様に拉致監禁される話。王子様に「公妾になれ」と迫られてヒロインは「森に帰りたい」と泣く。帰されることなく無理やり致され、とても嫌がるし内心喜ばない。王子様はヒロインに嫌がられてもノリノリ。無理がたたってヒロインが寝込み、それをきっかけに両想いになってハッピーエンド。TL小説でよくあるミラクル。

 どっちが好きかと言われるとは私は断然後者です!ヒロインが嫌がる方がぐっときます!これは魂が穢れているせいでしょうか…。胸に手を当ててみても何も返ってきません…。空洞です。

 

メキシコの惨状は全部アメリカが悪い『メキシコ麻薬戦争』

 最近メキシコのニュースを見なくなった気がする。1~2年前はネットニュースで残酷な事件が上がってたり、映画が公開されたりしてたのに。もう抗争終わったのかしら?と思ったらそういうわけではなかった。最近でもばんばん人が殺されてる。「2018年1月から7月までに2万5161人」が殺害されてるそう。(出典は下記リンク先)なにそれ怖い。

北の国から猫と二人で想う事 livedoor版:メキシコの凶悪犯罪が記録的急増 南米全体が危険地帯

↑メキシコ越えて南米全部ヤバい 

メキシコの人かわいそう…。なんでこんなになっちゃったのかしら?と思う。そんなメキシコについて書かれた本を最近読みました。

ハッパノミクス

ハッパノミクス

 
メキシコ麻薬戦争: アメリカ大陸を引き裂く「犯罪者」たちの叛乱

メキシコ麻薬戦争: アメリカ大陸を引き裂く「犯罪者」たちの叛乱

 

 色々読んでみて今のメキシコの惨状は、歴史的にしょうがないのとアメリカが悪いのだなあという結論に至る。

歴史的にしょうがない

 そもそもメキシコは国家的に麻薬産業を保護していた。ずっとPRI(制度的革命党)の一党独裁で公的機関と麻薬組織はとっても仲良し。せっせとアヘンをつくってこれを主にコロンビア経由でアメリカに密輸。アメリカは冷戦やったりベトナム戦争やったりで忙しく、麻薬密輸を気にしてる暇はなかった。

 ベトナム戦争が終わる辺りで、アメリカも「麻薬やべえぞ!」と気づく。1973年 麻薬取締局ODAを設立。当時は、コカインの生産と密輸をしていたコロンビアの方が莫大な利益を上げていた。アメリカは当然これを叩く。凋落したコロンビアの代わりにメキシコが密輸もはじめ、メキシコの麻薬組織が台頭した。(ちなみにコロンビアがコカ栽培、メキシコがアヘン・マリファナ栽培をしてます)

  そもそもメキシコは公的機関が麻薬組織と長年癒着してる。それで上手くやってきたし、治安は今よりずっと良かった。だけどずっと独裁してたPRI政党が徐々に失速、1995年の経済危機の後、政権を失う。経済危機で、ペソ急落と治安悪化。麻薬密輸はドルを稼げるからみんなナルコ(売人)になりたがって組織は肥大化。新しい政権はすっかり巨大化した麻薬組織をコントロールすることができなかった。

警察が麻薬組織とずぶずぶでしかも一枚岩じゃない

メキシコには組織に買収された警察官がたくさんいる。「これはいかん!腐ったみかんは捨てよう!」と悪徳警察官をクビにすると、そいつらの次の就職先はもちろん麻薬組織。現在有力な麻薬組織「ロス・セタス」の始まりも元エリート軍人による暗殺部隊だ。さらにメキシコは警察組織がやたら多い。

 2000超ある地方自治体のそれぞれに独自の警察が存在するうえ<中略>31州すべてに独自の州警察が存在する。さらにその上に連邦警察がある。

引用「ハッパノミクス」

 警察組織がたくさんあって、それぞれが別の麻薬組織とつながっている。結果、警察同士で争いが起きる。麻薬組織で抗争が起こった時、それを取り締まるべき警察同士でも争いだす。ナルコ同士で殺し合い、市警と連邦警察でも殺し合うから収拾がつかない。一般市民を誰も守ってくれない、いや強いて言うなら麻薬組織が守る(マジで)

全部アメリカが悪い

 それもこれも何でこうなるのかというと、アメリカで麻薬がめちゃくちゃ売れるから。全部アメリカが悪いぞ!アメリカの12歳以上の薬物生涯使用率はマリファナで42%、コカインで15%(出典:厚生労働省)日本は1~0%程度。そりゃ頑張って売るよなという感じ。

 アメリカはもちろん対策していて、麻薬畑に除草剤撒いたり、メキシコやコロンビアで大量の薬物を押収したり、大物マフィアを逮捕するが、どれも有効な手段ではない。麻薬は密輸してこそ値段が跳ね上がる商品なので、産地元で麻薬を取り締まったところで大きな損害を与えられないのだ!(生産コスト1ドルの薬物を密輸することで100ドルや200ドルの商品に化けさせている)一つの組織を潰しても、また別の組織が台頭するだけ。まあ、どうしたらいいのでしょうか。

大麻合法化はもはや必須

 麻薬組織に打撃を与える有効な手段、それが大麻(マリファナ)合法化だ。麻薬組織による暴力が蔓延する現状、もう麻薬を失くす努力よりも暴力を失くす努力をするべきなのだ。クラスの2人に1人が麻薬吸ったことのある社会なら、それを受け入れて、狂ったやつに金が渡らないようにすべき!という施策。これは、麻薬乱用者の多い社会にはかなり有効だけど日本にはまだまだ必要ないと思いました。

薬物ってよくないな~!

 いままで薬物って、体に悪いから駄目だと思っていた。でも今ではメキシコの人を不幸にするから駄目なんだ!!と強く感じる。今日もメキシカンギャングは、麻薬マネーで買った武器で、麻薬密輸ルートを巡って、あっちこっちで大量誘拐、大量殺戮。麻薬って良くないな~!本当に良くない!みんな代わりにエロノベル読もうね!長くなりましたが以上です。

 

 

マクロになりきって家事の心理的負担を減らしてる

 私は本当に家事が苦手だった。注意欠陥(ADD)傾向が強いから部屋が汚いのも、掃除が出来ないのも全部そのせい。虫が大集合のヤッホーしてる台所周りや、地層を形成している衣服の山なんかのうごめく気配を後ろに感じながらネットサーフィン。「片づけなきゃ、片づけなきゃ…」と自分を責めつつ現実逃避で本マンガ映画その他娯楽作品に入り浸る毎日、という最低な日々を若い頃は過ごしてました。

 現在は、子供の世話をしながらまあなんとなく家事が出来ている。雑誌に載るほど綺麗な家ではないが、テレビ取材が呼べるほど汚い家でもない。日々なんとなく家事をして終わる毎日。あれほど出来なかった家事が少しできるようになったのは、あえて何も考えないようにしているからだ。これが10年かけて得た知見。

 家事は考え始めるとつらい。「洗濯しなきゃ」「洗い物しなきゃ」「部屋を掃除しなきゃ」と考えると、タスクの多さに圧倒され、手も足も出ない。これからやらなきゃいけないことを考えるとやる気がなくなる。やる気がなくて何もできない。

 これは、「今日は何にもしないぞ!」と朝起きる度に宣言するようになって少し楽になった。

 「何もしないぞ!」と宣言してるくせに、すいませんほぼ毎日洗濯機を回してます。洗濯機を回すだけなら何かやったうちに入らないから、これなら毎日できちゃうのだ。「何もしないぞ!」と宣言後、すぐに「洗濯機を回し」ている。もうそういうプログラム。

 家事をやる前にやる気がなくなる原因は「家事を大きく考えすぎる」ことだと思う。「洗濯」とか「掃除」を漠然と考えるのが良くない。家事ひとつひとつのタスクを細分化して、目の前にあるタスクだけに集中するようにすれば、ぐっと何も考えずに家事ができるようになる。

 ちなみに私の「洗濯」というタスクを細分化すると、

「①汚れ物をまとめる」→「②洗濯機に入れる」→「③前回洗濯済みの衣類をピンチから外してしまう」→「④空きハンガー・ピンチを集める」→「⑤洗濯機から洗濯物を取り出す」→「⑥外に干す」→「⑦屋内に取り込む」の7行程です。

 作業中は、今してる行程とこれからする行程を考えるだけで、もっと先の行程については何も考えない。エロ小説については考えるが、自分のこれからについては何も考えない。

 ここでマクロを思い出してほしい。いつだって彼は書かれたコードを愚直に実行してる。繰り返せと言われれば何回でも繰り返し、華麗にステップを踏んだ次の行にミスがあれば問答無用で中断して何も悲しまない。私も彼のように家事を処理できればいい。組まれたコードに沿って、目の前の洗濯物を処理し、雨が降ったらElseIfで分岐して、途中洗濯物が地面に落ちても何も感じない!これが理想。

 洗濯物以外の家事も、それぞれコードが組まれてて、似たような気分でやってる。夕飯の支度とか指定時刻がオンタイムになったら実行する機械の気分。

 もちろん私は機械ではないので「やってらんねえ!!」という日はある。子育てと家事に疲れると「もう嫌!!私人間!!」という瞬間を迎える。

 そういうとき私はいちばん最初に宣言した「今日は何にもしないぞ!」に立ち返るのだ。そうだったー!そもそも今日は何にもしないんだったー!今までやってたあれやこれやも、たまたま気が向いてやっていたに過ぎない。「今日は何もしないぞ!」が高まったら問答無用で家事を中断して、ダラダラ。夕飯は惣菜で済ませたり、子供を風呂に入れずに寝落ちしたりする。昔の人は週1入浴だったから大丈夫。処理しきれなかったコードはそのままうっちゃって、また明日実行すればいいのだ。

 こんな感じで若い頃に比べたら、家事もできるようになったし、何もしないことで自分を責めることがなくなった。私はすぐ自分を責める癖があり、それに夢中になるあまり何も手につかないでいた。今はその悪癖の発症をおさえるために家事をしている。

そう、その日やり切れなかったことは明日の自分か、家族の誰かがやっている。私はそんな感じです。

 

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革新でありながら保守、痺れる絶妙設定のエロノベル

 子育てやエロノベルを読む合間に読書会なんかにも行く。涼しい顔でカズオイシグロの話なんかをしている。「信頼できない語り手と言われてますが、要は自慢話ばっかりする奴は信頼できないという当り前のことでして…」なんて言ってる。会員は50代60代の、穏やかで知的な人たちばかり。あるときインテリメガネおじさまが私にこう聞いてきた。「カズオイシグロなんか読むんだ。他にはどんな本が好きなの?」そのとき私は絶句した。なぜなら直近で読んだ本が『マジメな魔王様を誘惑したらドSな絶倫になりました。』だったからだ。あれ?他にも1冊ぐらいは読んでるはずなのに、全然思い浮かばない!どうしよう!答えられないよ~! 

マジメな魔王様を誘惑したらドSな絶倫になりました。

マジメな魔王様を誘惑したらドSな絶倫になりました。

 

 『マジメな魔王様を誘惑したらドSな絶倫になりました。』は素晴らしい作品だ。欠点は偏差値低そうなタイトルぐらいで 、次元が2回ねじれたらブッカ―賞も取れる。

 ヒロインは薄い本の大好きな悪魔のリリスちゃん、一流の悪魔教育を受けた御令嬢だ。婚約者の魔王ルシフェル様と初めて顔を合わせる。どんな残忍な悪魔かと期待するも、ルシフェル様は真面目で優しい性格。リリスちゃんがっかり。それでも両親からの厳命を受け、リリスちゃんは魔王の本能を目覚めさせるべく、ルシフェル様を誘惑する。童貞のルシフ ェル様は恥ずかしがるばかりで、リリスちゃんは焦る。とうとうヤバい薬に手を出す…という心躍るストーリー。

 この作品の革新的な点は、ヒロインが積極的に男性に迫っていくところだろう。TL小説のよくあるヒロイン像は性に対して無知純真で保守的な性格、迫るよりは迫られる。なのにリリスちゃんは露出度の高い服を着てぐいぐいルシフェル様に アタックする。なんて下品な女だ!けしからん!となるところを「悪魔の御令嬢」という設定がうまく利いてそうならない。リリスちゃんも実は真面目で優しい女の子、悪魔らしからぬ自分の性格がコンプレックス。正しい悪魔たろうとして必死なのだ。リリスちゃんは「エロくて積極的なのに真面目で健気な処女」という相反する要素を持った素晴らしいヒロイン、すごい。

 更に、お約束である「ヒロインが男たちに襲われて危ない目に!」というシーンもある。これがリリスちゃん、とんでもない目に遭っている。TL小説史上稀に見るところまで致されてからルシフェル様に助けられる。しかも襲った男(悪魔)たちはお咎めなし。これは全て「悪魔だからしょうがない」という設定で片づく。すごい。

 とはいえ、こんな悪魔とか魔王なんてあり得ないのはちょっと…と躊躇する方もいらっしゃるだろう。そこは作者熟練の技術で、奇天烈な設定なのに妙な実在感がある。

 冒頭、両親の寝室にリリスちゃんが呼び出されるシーンから話が始まる。(両親は乱痴気パーティー中です)

「まあ、もう少し近くへ寄りなさい」

「はい、お父様」

ポールギャグを噛まされながらもなめらかに喋る父の滑舌に驚嘆しつつ、リリスは言われるままにそのベッドの傍らに立っ た。そもそも近寄らないと、周りの喘ぎ声のせいで父の言葉がよく聞こえない。

 亀甲縛りにされた父アスモデウスは満足げに娘の姿を眺め、微笑した。(中略)妻との夜通しの攻防でやつれた上にポールギャグと鼻フックなので、今は豚の如き微笑であった。

 うーんなんか人間っぽいよね…!

 こんなラノベラノベしたタイトルですが、セリフ回しが大変古風で日本的なのでおじさんおばさんでも安心して楽しめる作品となっております。むしろ子供は読んじゃ駄目だよ。表紙もちょっといかがわしいからね^^気をつけてね^^

 

スター乞食になったママとインスタ蠅になったパパ

 久しくブログを更新していなかった。最近はブクマでスター乞食をする遊びに忙しかったのだ。とても。

 スターをたくさんもらうにはコツがある。別に面白いコメントを出す必要はない。要点を押さえればいいのだ。

 まず新着記事を小まめにチェックする日々の鍛練、バズりそうなネタを見極める選球眼、そして誰も触れていない観点でいち早くコメントする瞬発力。これらを押さえると大量のスターがもらえる。直近でいえば、このブクマ。 

実を言うとはてなはもうだめです。 突然こんなこと言ってごめんね。 でも本..

最終兵器吉田?

2018/09/04 22:24

  最初に当該記事を読んだ瞬間「これはスターがもらえる」とほくそ笑んだ。当初はブクマ数一桁で、元ネタ「最終兵器彼女」について言及したコメントがなかったのだ。

 コメントは元ネタにちなみ「最終兵器○○」で即決。この○○をどうするかが悩ましい。文中で最後に登場する吉田にしたが、元ネタを知っていれば○○は吉田であるはずがない。でも他にないしな~あぁ早くしないと誰かが元ネタについてコメントしちゃう…という逡巡の末語尾に「?」をつけて「最終兵器吉田?」に決定。結果、大量のスターがもらえたけど、いまだに「?」はいらなかったんじゃないか…と後悔する。

 なんて下らないことを延々と考える遊びが、ブクマスター乞食。でもブログを書く手間の十分の一の労力で、百倍のスターがもらえるんだよ!!^^お手軽に承認欲求満たせるのすごい。

 ママがスター乞食になったのと同時期に、パパはインスタ蠅になっていた。「最近おなかの脂肪が気になる40代のおっさんです(^^;;1歳と3歳の息子を子育て中。息子の成長や日々のよしなごとを綴りたいと思います(^o^)」というコメントと共に息子サマの写真どーん。いいね10件ゲット。

 その被写体つくった功績半分はママだから!スター乞食に比べてインスタ蠅なんぞクリエイティビティーが低いわ!など内心馬鹿にするも、金の掛からない点は、評価に値する。

 パパは昔、ソシャゲに熱中していた。リボ払いで多額の金銭をソシャゲ課金するほどで、それがバレて、現在は経済活動を全て監視されている。パパはソシャゲ課金で欲求不満を解消してきたのだ。もしインスタがその代わりになってくれたら、こんな有難いことはない。

 そういうわけで、パパもママもスマホに夢中だ。パパはSNOWで加工した息子の写真をアップして「いいね!」をもらって喜んでいる。ママは人さまにケチをつけるコメントを残し、スターをもらって喜んでいる。この承認欲求おばけ夫妻の横で、1歳児は虚空にむかって「ないないばあ!」を繰り返し、2歳児はお気に入りのペンギンアニメをひたすら見ていた。なんて不憫…お詫びにハンバーグでも作りましょうか…、と料理を作って振る舞えば、すかさずパパが写真をパシャッ!インスタにアップ!「好物のハンバーグを前にご満悦な次男、でも食べてる途中でうたた寝、どんな夢を見てるかな?」いいね15件ゲット!ちょっとそのハンバーグつくったのママなんだけど~。

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毎日幼児にかまってもらっても孤独が消えない『百年の孤独』

 

 私は賑やかに暮らしている方かもしれない。幼児2人が毎日かまってくれるし、今朝は隣のばあさんがハーゲンダッツをくれたし、この前は近所の幼児連れ親子をナンパして家に連れ込んだ。それでもいつも孤独を感じる。TL小説に傾倒するのも、誰が読むともしれないブログを頻繁に更新するのも、孤独感を紛らわすためにやっている。

 本を読んでも、文字を書いても、人と一緒にいても、孤独感は消えない。孤独というか、何とも形容しがたい魂の空疎さが常にある。でもそれは私だけじゃないだろうなと思う。 

百年の孤独 (Obra de Garc´ia M´arquez)

百年の孤独 (Obra de Garc´ia M´arquez)

  • 作者: ガブリエルガルシア=マルケス,Gabriel Garc´ia M´arquez,鼓直
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2006/12/01
  • メディア: 単行本
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 「百年の孤独」の登場人物は膨大だ。誰も彼もが何かに苦しんでいる。人生を七転八倒し、生まれては死んでいく。岐路に立ったとき、簡単にいく方法を選ばず奇妙奇天烈な道を進んでいく。

物語は、そうした数多の人間たちの人生が語られている。おのずと一人一人の人生は軽くなる。当人は真剣に思い悩み人生を生きていても傍観者である私からすれば、奇妙で滑稽なひとつのエピソードに過ぎない。とはいえ彼らは苦しんでいる、魂の空疎さといえるものに。

 結末まで全て読み終わると、膨大なエピソードたちは孤独という名の骨組が与えられ、全てが部品となって一個の芸術品を構成する。無意味で無駄な人生の選択すべてが、結末を彩る大事なピースなのだ。

 孤独を感じるとき何度となくこの本を読んだ。人生は取るに足らないものだと思えて安心するし、なによりあの空疎で嫌な感じが、この本では美しいものに昇華されてゆく。もしかしたら自分の胸によどんでいる嫌な感じも、この本のように高尚でおしゃれで美しい、いいものなのかもしれない。

 それはきっと気のせいだけど、本を読んでる間は忘れられる。それだけでもいいことだ。それにこれはラテンアメリカ小説、スタバで読めば誰でもおしゃれ都会人になれるとても素敵な小説なのだ。